2007年10月27日

チャレンジ

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ほんまに大変な現場やった。 重さ2トンと予測していたトックリキワタは3.3トンもあって、しかも高級住宅の上を宙に浮かせて飛びこえて10m以上離れた中庭に植えるということ。綿密にみんなで作戦会議をすると、相当の距離を宙に浮かせて運ぶためクレーン車の負担が激しくてひっくり返る可能性があるということ、地盤には17トンの付加がかかってそのままやと地盤のコンクリートは瞬く間に砕けることがわかった。住宅の真上に3トンの木が落ちたらぺったんこやしね。クレーン車のおっちゃんは無理かもしれませんとか言いはじめるし。失敗は許されない(当たり前やな) けどそんな感じがおもしろくてたまらなかった。笑
"よっしゃ とにかくチャレンジしてみよ"
とにかくでかいクレーン車が必要やったから20トンクレーンと、地盤沈下対策のためにでかい鉄板を急遽用意した (急な仕事にも関わらずよく見つかったもんだ) そして何回もシュミレーションした。角度と距離と重力との数字の戦い。クレーン車のおっちゃんは吊り上げるまえに"成功しますように"と、両手を合わせて木にお祈りしてた。
そしで吊り上げてみる


そして飛んだ
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慎重に。慎重に。
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このときはすでに20トンクレーンの片足が浮いていた
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そしてついにでけた。
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木が立ったときはもう、新幹線の時間までギリギリやった。おれは小さな野草からでかい木までいろいろ扱っているけど、やっぱ大きな木を扱うのはたのしい。緊張感の中でトックリキワタが宙に浮いている姿を屋根の上からみて一瞬 "きれいなぁ"と見とれてしまった。いけばなのインスタレーションを見てるみたいやった。 こういう仕事は人の思い出にのこる。おれはそれが大切だと思う。一輪の花でも古い民家の老木でもきれいな花束でも、今回のような"やんちゃ"な木でも何でもいいねんけどな。少なくともだれかがそこに木があった、花があった、と記憶してもらえることがそれだけで意味があるような気がするから。花宇は常にそんな仕事をしていけるような花屋でありたいん。だからプラントハンターの仕事はおもろい。少なくとも現場にいたみんなは今日のトックリキワタに感動しリスペクトしたと思う。 この一本の木を植えるのにたくさん人が協力してくれたなあ。今回九州鹿児島ですばらしい技術で堀取り作業をしてくれた仲間、今回仕事を依頼してくれて、おれの感覚を気にいって植物を使ってくれる仲間、重機などをあの手この手で手配てくれた福岡の仲間、それとクレーン車のおっちゃんに感謝したい。おれがどこにいっても仕事ができるのはその場所その場所で協力してくれる人たちがいてるという強みのおかげやなぁと思う。 とにかく、いまは新幹線の中でホッとしている。これから京都にむかってる。 銀閣寺の花方の佐野玉緒さんに、同寺での観月会に呼んでいただいた。 雲が晴れて、月がみえればええなぁと思う
posted by seijun at 19:12| excursive plants やんちゃな木